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《第24回》
Steve Rappaport The ARF Listening Playbook
リスニング・マーケティング:
Social Media時代の新しい消費者調査 の第18回目です。
今回は、第3章 リスニング・ソリューション Listening Solutionsの
第2節 テキスト分析ソフトウエア・ソリューション Text Analysis Software Solutions その2です。
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3-2 ソフトウエア評価における重要なポイント
この4つのタイプのベンダーは、次のような点で異なっている。
すなわち、基本的なテクノロジーやアルゴリズム、価格、展開のオプション、
実行条件、組織的リーチ、特にスタッフの専門知識と
システム・サポートの必要性の点である。
ベンダーの選択は、リスニングを行うそれぞれの会社にとって
特定的なものでなければいけない。
つまり、企業やビジネス・ユニットのリスニングの目的や戦略に照らして、
これらの要因やトレード・オフの重要性や妥当性を評価しなければいけない。
3-3 テキスト分析:ソリューション・キー
リスニング・ソフトウエアは、今述べたようないくつかのキーとなる
特徴を共有している。
異なったベンダー・タイプ間の違いを明らかにする必要がある。
1)インフォメーション・コレクション
すべてのテキスト分析のソフトウエアによって、企業は、
ウエブやブログ、ソーシャル・ネットワーク・コンテンツ、写真や
ビデオサイトのタグ、ウイキ、ツイッターなどのさまざまなソースから
コンテンツの収集が可能になる。
Clarabridgeのようなエンタープライズ・ベンダーは、
コールセンターやチャット、サーベイ、メッセージ・ボード/フォーラム、
CRMシステムや、例えばデータ・ウエアハウスのような構造的ソースといった
クライアント内部の「ブランド・バックヤード」に存在するデータに
直接接続するといった革新的な方法を提供している。
セルフサービス・ベンダーや専門ベンダーは、
主に「消費者バックヤード」ソースからコンテンツにアクセスする
メカニズムを提供している。
あるベンダーは、Lexalyticsのように、定期的にクロール*されるURLの
パッケージを作成する機能を提供したり、
ClarabridgeやTechrigy SM2のように、特別のURLで増強された
ソーシャル・メディア・ソースの事前に構成されたデータベースへの
アクセスを提供している。
*クロール(crawl)ソフトウェアなどが自動的にWebページを収集する作業のこと
2)ウエッブ・コレクター(エージェントあるいはボット)のセットアップ
ベンダーの標準的なソースを使ったり、クロールするためのURLを特定するよりも、
会話の収集は、さらに進んでいる。
単にURLをクロールすることは、しばしば不適切な結果をまねくことが多い。
というのは、クロールは特定することを欠いているからである。
ギーゴ(garbage in, garbage out)*を最小限にするためには、
それぞれのリスニング・プロジェクトのための最も適切な情報を
探しだすための良い検索エージェントを構築する必要がある。
*GIGO (garbage in, garbage out)ガイゴー / ギーゴー / ガーベジイン・ガーベジアウト
これには、正しいあるいは、ほぼ正しいデータを抽出する
クエリー*を開発しテストを行い、調整するための事前の相当量の作業が必要である。
*クエリー:データベースへの検索要求
ベンダーによっては、エージェント・セットアップは、
複数のブール演算子(Boolean operators)や、
コンプレックス・ロジックを使うことによって、
非常に洗練されたものが可能である。
一般的には、エンタープライズ・ベンダーは、
より多くのオプションを提供している。
しかし、これに対する投資は、十分価値がある。
というのは、データの品質、ひいては分析する会話に基づく
インサイトや決定を改善してくれるからである。
3)テキスト処理のコンピュータ化
ソーシャル・メディアの収集のあと、テキストは
自然言語処理(natural language processing)と
機械学習(machine learning)によって高速処理される。
*自然言語処理:人間が日常的に使っている自然言語を
コンピュータに処理させる一連の技術であり、人工知能と言語学の一分野
*機械学習:人工知能における研究課題の一つで、
人間が自然に行っている学習能力と同様の機能を
コンピュータで実現させるための技術・手法のこと。
自然言語処理は、会話やコメント、タグなどの収集した
ソーシャル・メディア・テキストをコンピュータが処理し、
分析できるフォーマットに変換する一連のプログラムを含んでいる。
機械学習は、コンピュータがデータから学習するために
トレーニングされることを可能にしたり、リスニング・プロジェクトで
処理されるすべてのデータに一貫したルールを適用する
アルゴリズムを含んでいる。
このように、新しいデータの付加は冒険ではなく、標準化と反復のプロセスである。
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