<第46回>
Steve Rappaport The ARF Listening Playbook
リスニング・マーケティング:Social Media時代の新しい消費者調査 の第38回目です。
「第2章 ケース・スタディ:リスニングの活用」の第12回目です。
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3) 発売後のフィードバック収集のためのコミュニティの活用:Ore-Ida Steam n’ Mashの事例
http://www.oreida.com/products/steam-n-mash.aspx
H.J.ハインツ社のじゃがいもをベースとした冷凍食品ブランド
あるソーシャル・ネットワークのサイトは、見込み客の製品トライヤル促進し、コメントや会話、投票、調査からフィードバックを得、ブランドへアドバイスをするために設定される。
これら作業は、こどもや男性、女性間で参加者を調整するために、通常は登録とプロフィール紹介が必要である。
デジタル・エイジェンシーであるRazorfishとソーシャルネットワークサイトであるCafeMomは、このようなサイトは、オンラインに詳しい母親にアピールすることに気づいた。
彼らの包括的なDigitalMoms研究は、「ソーシャル・ネットワークは、母親がアドバイスや商品の推奨をすることが心地よいことであることに気づくことを手助けする」ことを発見した。
母親に単に近づくというよりは、信頼できる母親間の相互作用を通して、ブランド・メッセージを形成し広げるために、彼らは母親に関与することを勧めている。
このようなリスニングの機会を理解することによって、Ore-Idaは、新製品を本格展開する間、インサイトを得るためにコミュニティを利用することを決めた。
じゃがいもの有力なブランドであるOre-Ida(H.J.Heinzの一部門)は、快適な主食といろいろな味のマッシュドポテトを作るために、簡単で早くすることによって、忙しい母親が食事の時間を簡略化することを助けることを追求した。
冷凍食品であるSteam n’Mashは、皮をむき事前にカットされたじゃがいもを電子レンジ可能なバッグに入れ、ミルクとその他の材料を加えて攪拌するような説明が付けられている。
トライアル購買を刺激し、口コミを形成し、インサイトのためのフイードバックを得るために、Ore-Ideは、SheSpeaksを使った。SheSpeaksは招待制の女性のみのソーシャル・ネットワークであり、調査目的とブランド経験を作るために明らかにデザインされたという特徴を持っている。
SheSpeaksは、そのメンバーが「毎日インフエンサー」であると思っている。
参加した16,000人の母親は、無料の商品と、追加の購入のためのクーポンを受け取った。情報カードや無料のポテトマッシャーと共に、これらのプレミアムは、自分自身で使っても良いし、友人とシェアしてもよい。
参加者は、基本的な情報を共有するために、まずプリテスト用紙に記入を行った。
プロジェクトがひとたび進行すると、この「ポテト・マム」は、詳細な情報や、アイディアの入手、ディスカッション・フォーラムのために、テスト・センター(マイクロ・コミュニティ)にアクセスした。そこでは、メンバー同志が会話を行ったり、プログラム最終評価調査を行った。
ソーシャル・ネットワークゆえに、母親は、ブログを書いたり、コメントしたり、その他のSheSpeaksのメンバーと交流を行った。
さらに、母親は、Modern MommyhoodやNifty Thriftyのような他のサイトでブログを作ったりコメントを行った。そこでは、口コミを広げたりリスニングされる意見を述べた。
ブランディングの観点から、プログラムは大きな数字を達成した。
認知率や、購買、推奨意向といった伝統的な指標が2倍近くになった。
口コミは120万の女性に到達した。
100万近くの投稿や評価調査の詳細な分析から集めたインサイトによって、Ore-Idaの問題についての重要な知識が与えられ、ブランド・パーセプションやセールス、満足度に影響を与える改善が示唆された。
Ore-IdaがSheSpeakes momsをリスニングした時、チームは次のようなことを学んだ。
1)彼らは、お店で製品を見つけることができなかった。というのは、パッケージデザインがよく似ていたり、製品の在庫がなかったりした、
2)ある人は、価格が非常に高いと思った、
3)またある人は、味が非常によくないので、改善する必要があった、
4)当初の分量が少し少なかった(彼らは、もう少し大きなパッケージを望んだ)
Ore-Idaは、既存品の改善だけでなく、皮ごとゆでるようなライン拡張にも観察を利用した。
彼らが、SheSpeaksの参加者に発見能力の問題をどのように表すかを尋ねた時、Ore-Idaは200以上の示唆を生み出した。それらは、分類され、母親に改善を推奨するために利用された。
リスニングのインサイトに基づくことによって、Ore-Idaは、新製品開発の時間を半分に短縮した。ハインツのCEOであるウイリアム・ジョンソンは、Steam n’Mashは、会社の歴史上、最も成功した新製品であると考えていると語った。
WOMマーケティング協会の大学セッションで発表した時、ブランド・マネジャーのキンバリー・ロングは、リスニングは、確実な製品の流通を助けたと述べた。なぜなら、Ore-Idaは、会話の豊富さや母親のポテトへの情熱を表すデータを示した。
ラングは次のように述べている。リスニングは、Ore-Idaのツールキットの標準的なパーツとなるだろう。そして、その他のハインツ・ブランドは、そのアプローチや結果に関心を示している。
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*このブログは毎週月曜日に更新されます。
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